馬に関わる仕事を目指したいと思っても、どの学校や学び方を選べばよいか迷う人は多いでしょう。高校の馬術部、大学、専門学校、研修施設、牧場では、学べる内容や目的がそれぞれ異なります。大切なのは、馬に乗ることだけでなく、将来どのように馬と関わりたいかを考えることです。それぞれの特徴と確認点を知り、自分に合う進路を探してみましょう。
馬を学べる進路にはどんなものがあるか
馬について学ぶ方法には、高校の馬術部、大学の学部・学科や馬術部、専門学校、研修施設、牧場などがあります。学校で授業を受ける方法もあれば、部活動として馬術に取り組む方法、実際の仕事を経験しながら学ぶ方法もあります。
どの進路が優れているかは、目的によって変わります。騎乗技術を高めたい人、馬の飼育や健康管理を学びたい人、獣医学や畜産学を研究したい人では、必要な環境が同じではありません。
また、馬について学べる学校へ通えば、必ず馬の仕事に就けるとは限りません。就職には本人の知識や技術、経験のほか、希望する職種の資格や採用条件も関係します。学校名やイメージだけで選ばず、「何を学びたいか」「将来どの仕事を目指すか」から考えることが大切です。
馬術部のある高校
中学生が高校進学後も馬に関わりたい場合、馬術部のある高校で活動する方法があります。馬の手入れや馬房の清掃、馬具の準備、騎乗練習などを部活動として行う学校があります。仲間と協力しながら馬の世話や競技に取り組めることは、高校馬術部の特徴です。
ただし、活動内容や騎乗できる機会は学校によって異なります。学校で馬を飼育している場合もあれば、外部の乗馬施設で活動する場合もあります。競技会への出場を重視する部、基礎練習を中心にする部など、活動方針も一律ではありません。
高校に馬術部があるからといって、授業で馬の専門科目を学べるとは限りません。馬術部は基本的に部活動であり、馬に関する職業教育を目的とした学科や学校とは別です。卒業後にどのような進路へ進む生徒が多いかも確認しましょう。
学校を調べるときは、入学に必要な学力や通学方法に加え、活動日、部費や遠征費、道具代などを確認します。自宅から通えない場合は、寮の有無や生活費、休日の帰宅方法も大切です。学校説明会や部活動見学を利用し、学業と活動を両立できるかを確かめましょう。
馬術部や馬関連分野のある大学
大学で馬と関わる方法には、馬術部で活動する方法と、学部・学科で馬に関連する分野を学ぶ方法があります。大学の馬術部では、馬の飼育管理や騎乗練習、競技会への参加などを行う場合があります。ただし、大学ごとに設備、活動方針、部員の役割は異なります。
一方、獣医学、畜産学、動物科学などの分野では、動物の体や健康、飼養管理、繁殖、行動などを学べることがあります。馬だけを扱うとは限らず、牛や豚、犬や猫など、さまざまな動物を対象に幅広く学ぶ場合もあります。
馬術部での活動と、学部・学科で受ける専門教育は別のものです。馬術部に入れば馬の専門職に就ける、あるいは馬術部がある大学なら授業でも馬を専門的に学べる、とは限りません。部活動の内容と授業のカリキュラムを分けて確認する必要があります。
大学では専門科目だけでなく、一般教養や研究方法なども学びます。入試科目、実習内容、取得を目指せる資格、卒業後の進路は大学や学科によって異なります。獣医師など特定の資格を必要とする職種を目指す場合は、受験資格につながる課程かどうかを公式情報で確認してください。
馬について学べる専門学校
専門学校には、乗馬、厩務、牧場での仕事、動物管理などを、実習を交えて学ぶ学校があります。馬の扱い方や手入れ、馬房の管理、騎乗、安全管理など、仕事に近い内容を経験できる場合があります。
ただし、「馬について学べる」という説明が同じでも、授業内容や実習時間は学校ごとに異なります。騎乗を重視する学校、飼育管理を中心に学ぶ学校、複数の動物を対象にする学校などがあります。取得を目指せる資格も一律ではなく、その資格が希望する就職先でどのように評価されるかも確認が必要です。
進学を検討するときは、授業料だけでなく、入学金、寮費、道具代、実習費、交通費などを含めて考えます。実習を行う場所、馬の頭数、指導体制、安全教育の内容も確認しましょう。
就職実績を見るときは、「就職率」という数字だけで判断しないことが大切です。乗馬施設、競馬関係、牧場、一般企業など、卒業生が実際にどのような業種や職種へ進んだのかを確かめます。特定の学校を一つの情報だけで決めず、複数の学校を同じ項目で比較しましょう。
研修施設や牧場で学ぶ方法
学校へ進学する以外に、研修施設や牧場で研修生、実習生、アルバイトなどとして経験を積む方法があります。馬への給餌、清掃、放牧、手入れなど、実際の仕事を通じて現場の流れを知ることができます。
一方で、こうした経験が学校の教育課程と同じとは限りません。決められた授業を受ける研修もあれば、労働をしながら仕事を覚える形もあります。「研修」という名称でも、雇用契約の有無、給与や手当、指導の内容は施設ごとに異なります。
応募する前に、給与、住居、食事、保険、勤務時間、休日、研修期間、担当業務を確認してください。無給の場合は、費用の負担や、どのような指導を受けられるのかを特に慎重に確かめる必要があります。住み込みだから生活費がかからないと決めつけず、寮費や光熱費なども書面で確認しましょう。
未成年の場合は、自分だけで決めず、保護者や在籍する学校の先生にも相談します。安全管理や緊急時の連絡体制、途中で続けられなくなった場合の扱いについても確認し、条件を理解してから申し込みましょう。
学校を選ぶときの確認ポイント
進路を比較するときは、まず自分が何を学びたいのかを言葉にしてみましょう。騎乗、飼育管理、競技、獣医学、繁殖など、関心のある分野を整理すると、必要な学校や課程が見えやすくなります。
カリキュラムでは、座学と実習の割合を確認します。騎乗回数だけでなく、馬の手入れ、給餌、馬房管理、健康観察、安全教育をどのように学ぶかも重要です。多く乗れるという説明だけで、職業に必要な管理技術まで学べるとは限りません。
費用は、学費、寮費、道具代、実習費、交通費などを含めて考えます。取得を目指せる資格の名称や条件、卒業生の具体的な就職先、在校生がどのような進路を選んでいるかも確認しましょう。
パンフレットやウェブサイトだけでは、授業の雰囲気や馬の管理状態までは分かりにくいものです。可能であれば学校見学や説明会へ参加し、教員や担当者へ質問してください。実習施設、寮、通学方法も現地で見ると、入学後の生活を具体的に考えられます。
将来の仕事から逆算して考える
進路を決めるときは、興味のある仕事から必要な準備を逆算する方法があります。獣医師を目指す場合は、大学で必要な獣医学教育を受け、国家試験に合格して免許の交付を受ける必要があります。希望する大学の課程や入試科目を早めに確認することが大切です。
競馬の騎手は、競馬を主催する団体などが定める養成や免許の制度を確認する必要があります。厩務員も、競馬の厩舎、乗馬施設、牧場では採用条件や仕事内容が異なります。乗馬インストラクターは、勤務先によって求められる騎乗経験や資格が異なる場合があります。
装蹄師には、蹄や馬の体についての専門知識と装蹄技術が必要です。牧場スタッフは、牧場の種類によって繁殖、育成、飼養管理など担当する仕事が変わります。同じ「馬の仕事」でも、必要な学歴、資格、経験は同じではありません。
制度や採用条件は変わる可能性があります。学校の説明だけでなく、採用する施設や関係団体が公表している最新の公式情報も確認しましょう。目標がまだ決まっていない場合は、見学や体験を重ねながら、自分が続けたい関わり方を探しても構いません。
この記事のまとめ
- 馬を学ぶ方法には、高校の馬術部、大学、専門学校、研修施設、牧場などがある
- 馬術部での活動と、学部・学科や専門課程で受ける職業教育は分けて考える
- 専門学校や研修先は、実習内容だけでなく、費用、資格、具体的な就職先や労働条件も確認する
- パンフレットだけで決めず、可能なら現地を見学して学習環境や安全管理を確かめる
- 将来の職種から必要な学歴、資格、経験を逆算し、最新の公式情報を確認する
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